【お得情報】スポーツジムの費用は医療費控除の対象です(条件アリ)

物価がどんどん値上がりする中、少しでも家計を圧迫する費用は押さえたいところ。 でも健康の為に通っているスポーツジムは続けたい。

そんな方に朗報があります。国のある制度を利用することで確定申告の際、節税ができるのです。

今回は、「指定運動療法施設を使った医療費控除を受ける方法」について、解説します!

指定運動療法施設を使った医療費控除を受けるための条件

指定された施設を利用する

医療費控除を受けるためには どのスポーツジムに通ってもいいというわけではなく、 指定された施設を利用する必要があります。

それは、厚生労働省の指定運動療法施設。

話はそれますが、リストを見ますと、スポーツジムだけでなく温泉を利用した医療費控除もあるようです。

医師の処方箋が必要

そして、もう一つの条件は、医師の処方箋。

高血圧症、高脂血症、虚血性心疾患、糖尿病などの疾病があり、医師の「運動療法処方箋」に基づいて運動を実施する必要があります。

通常、上記のような疾病で定期的に経過観察されている方であれば、医師から何らかの生活習慣の改善を指示されているはず。もし運動療法を勧められているのであれば、遠慮なくかかりつけ医に相談してみましょう。

制度の目的上、生活習慣病でない人や、健康のために自発的にスポーツジムを利用する場合は、残念ながらこの制度を利用できません。

健康診断などで、医師に「生活習慣病予防のために運動した方がいい」と言われたら、運動療法処方箋を出してもらえるか相談してみましょう。

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週1回以上8週間以上にわたる運動をしている

上記2つの条件を満たしていたら、施設での運動を週1回以上の頻度で、8週間以上行わなければいけません。

当然ですよね。定期的に運動をしていることが条件となります。医師から処方された薬を処方箋にのっとって服用するのと同じです。

スポーツジムで医療費控除をする手順

医療費控除を受けるための条件を満たすと、その運動療法に使用したお金は医療費控除の対象となります!

早速来年から医療費控除条件を満たすべく、下記の手順で進めましょう。

  1. かかりつけ医師に運動療法処方箋の交付を依頼
  2. 指定運動療法施設で運動療法を実施し、ジムから領収書・実施証明書を受け取る
  3. 定期的にかかりつけ医師に経過報告を受ける
  4. これらを一年間継続し、健康改善を図る
  5. 医師による領収書・実施証明書の確認を受け、確定申告でそれらの書類とともに医療費控除の申請をする
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指定運動療法施設を使った医療費控除の問題点

この制度のもとは、厚生労働省が1988年に国民の健康づくりを推進する上で適切な内容の施設を認定し、その普及を図るために規定した「健康増進施設認定規定」です。

残念ながら、周知されていないのと、利用するハードルが高く、あまり利用されていないようです。

対象施設の要件として厳しいことが考えられます(下記)。

  1. 有酸素運動及び筋力強化運動等の補強運動が安全に行える設備の配置(トレーニングジム、運動フロア、プールの全部又は一部と付帯設備)
  2. 体力測定、運動プログラム提供及び応急処置のための設備の配置
  3. 生活指導を行うための設備を備えていること
  4. 健康運動指導士及びその他運動指導者等の配置
  5. 医療機関と適切な提携関係を有していること
  6. 継続的利用者に対する指導を適切に行っていること(健康状態の把握・体力測定運動プログラム)

近所に対象施設 がないとなかなか利用できないですよね。

しかし、生活習慣病で運動習慣が必要な方は大勢いるはずです。

せっかくの制度なので、皆さんが利用できるかどうか調査だけでもしてみてはいかがでしょうか?

今後、スポーツジムも厚生省が求める医療費控除の要件の基準を取り入れる可能もありますし、国も基準を緩めてジムが参入しやすいように制度改定するかもしれません(実際そのような動きもあるようです)。

さらに医師も診療報酬の引き上により患者が医師から指定施設での運動を勧められる機会が増える可能性もあるようです。